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タイトル・ゼロ距離な彼女。〜親ガチャ再抽選でSSR美人おねーさん姉妹との同居生活が確定しました。距離があまりに近すぎてHPが一桁です。〜
作者・かなたろー様
作品アドレス: https://kakuyomu.jp/works/16816700428628813408 (掲載はカクヨム)
作品のあらすじ
両親が離婚したのだ。そしてふたりとも0秒で再婚して、お相手と同居を始めると言う。
俺は、父さんと母さん、どちらについていくか究極の選択をせまられた。
そしてその回答をあやふやにしたまま、美人のおねーさんと同居することになった。
(カクヨム紹介文から引用)
ジャンル ハーレムもの ラブコメ ネットゲーム
この批評は第35話 インキャぼっちは度胸ゼロ。まで拝見してのものとなります。
が、作者さまの希望に添う形でとりあえず15話目までのものをまとめています。
■文章
一人称なので、読み手が主人公の立ち位置という感覚で読みやすい。
文章には勢いがあり、十代の青春している青年らしさも感じられて、同世代の男子たちは自分に置き換えて読むことで萌えを感じれるかと思います。また少し年齢層が高くても、オマージュがあるので作品への同調がしやすい作りであると思います。
作品の所々で、スマホでのやりとりなど含めてキャラの掛け合いは笑えます。
・気になった点
勢いはあるが、多少荒さを感じる。
私もよくやるんですが、書き上げた勢いなどからついうっかり誤字などを見逃してしまうことはあるし、「てには」の使い方がどうしてもおかしくなることはある。
勢いを大切にしてらっしゃるが、文章の誤字とてにはがおかしいのは読み手に苦痛を与えてしまうのでせっかくの魅力的な作品として仕上げているので、ちょっとずつでも読み返して訂正をいれるとより完成度があがると思います。
引用して指摘すると
一話目 ゼロ距離の家族から
〉17歳の誕生日のプレゼント
のが連続しているので 「17歳の誕生日プレゼント」とすっきりした文章もいけるかと思います。
勢いとノリを大切にしてらっしゃるので、文章の余計なところを削ぐ形にしたらもっとスムーズかつ、スピーディさを読み手に与えられるかと。
>17歳の誕生日、俺は結構なイベントに遭遇した。それも結構なベリーハードだ(本文一話より引用)
こちら一文にたいして「結構」が二度出ている。他のやつにも同じ表現が一文に何度も繰り返されているのを確認しました。
これはくどさ、しつこさを感じられて、読み手が脱落しやすくなるかと思います。
確かに十代の男の子らしさはあるけれども、そこは小説としてリアリティよりは読み手優先にして、出来るだけ同じ言葉の表現が連続してでないように配慮したほうがもっと読みやすくなると思います。
個人的にせっかく勢いとノリで読ませる系のラブコメなら、文章にスピードをつけて読み手をぐいぐい引き込んでいいかと思いました。
作品のストーリーと主人公、そして展開の掴みはとてもいいので、文章の荒さを大切にしながらスピードをもたせることでもっとよくなるかな、と考えました。
あとキャラクターのやりとりは大変面白いですが、主人公の語りがやや平坦さがある。
読み物としては平坦であることは読みやすい特徴ですが、ラブコメであるこちらの作品ではやや「物足りない」と思わせる弱点になるかと思います。
もうすこし文章で遊ぶ(オノマトペによるどーん、がちゃーんとかの効果音)ことや主人公のテンションのあがり、さがりにメリハリをつけるのもありかと思います。
メリハリとしてはわざと描写を少し増やす、主人公の心理をもっと吐き出させることで読み手も同調しやすいので同じ気持ちになって雰囲気を味わう、といって方法があるかと思います。
以下は読んでいて見つけた誤字かと思われる箇所 全部あげるとキリがなかったので、一部のみです。
1話目 熱い胸板 → 厚い胸板
12話 ギャラリーの『』が「」になっていました。
あとヒロインに萌えるか、萌えないかでいうと、少しヒロインたちの扱いが雑かな、とは思いました。
キャラクターや台詞などいいインパクトがありますが、容姿の描写などが語り口調のため、やや雑であるため、せっかくの良さがどうも伝わりづらいところは覚えました。
たぶん書きたいシーンなどが先になっていているのではないかと思います。
ラブコメはヒロインに萌えてもらうこと、こんな彼女がいたらいいと思ってもらうことが基本なので、もう少しヒロインたちを差別化させること、可愛らしさを丁重に書いてあげてください。
■お願いされたヒロインのアイデンティティのネタバレまで持つかどうか
こちらはご本人さまに言われたところでとくに注意をさせていただきました
ページ数ですが、私は特に気にはなりませんでした。
上にあげていますが、ストーリーとしてイベントをあれこれと増やして飽きさせない努力をされていると思います。
ただ逆に私は「イベントが多すぎる」という気持ちになりました。
一話目で親の離婚からの美女と暮らす、ゲーム、学校のイベントなど含めて目白押しで逆にイベントがありすぎてヒロインのインパクトが薄くなってしまうように思いました。
言ってしまえば初手からイベントが多いので、濃厚なめんつゆがずっと続くので、読者は少しその味につかれてしまう、飽きてしまうため、15話目までいくのがしんどくなることもあるかと思います。
めんつゆに少しお湯そそいで薄くして食べやすくするところがあるほうがよいかと思います。
なんてたとえだろう(自分で書いててこれ以上の適切な表現がなかった)
作品を通して読み手のことを考えていることは伝わってきました。
せっかく離婚からの美女との暮らしという大きなイベントがあるので、それを薄くさせるよりは、もう少しその点で主人公のどきまぎした様子など含めて読むことでヒロインへの読み手の好感度があがりやすいかと思います。
勢いで読み手を飽きさせないのも大切ですが、せっかくのラブコメならヒロインとのやりとりを丁重に書くことで、読み手にヒロインの魅力を伝えるのもありかと思います。
作中、二人でゲームをしているシーンなどとてもいいとは思いました。ただ唐突に現れたヒロインで全裸かつゲーマーというところでインパクトは強いですが、そのぶんのギャップがやや欠けて萌えづらさがありました。
逆に15話目のところで彼女の考えを語ることで、普段のノリとは違う真面目な雰囲気を見れて私は好感を覚えました。
普段はしゃでいるヒロインが、仕事では真面目な顔をしている、というところのギャップ萌えですね。
ただそこまでがヒロインはインパクトの嵐なので「どこに萌えるか」というので少し迷ったところはあります。
■1話~5話目で気にところ
プロローグから離婚、引っ越しというイベントとともに濃ゆいキャラクターたちが揃うので掴みはとってもいいと思いました。
ここでメインのヒロイン二帆が出てきますが、インパクトがあるファーストコンタクトだと思います。
そのあとのゲームでの連携などは二人のコミュニケーションを揃える意味でもいいと思います。ただ「いきなりどうしてそんなに仲良くなった? 会話してないのに、そこまでいけるのか?」というのもあります。
読む限りだと、アニメ的なイメージで読みやすい(映像をイメージして読める) ヒロインが足でキーボードをぱーん! するのとかは絵面としてかっこいいとも思います。
ただあまりそこを強調して書きすぎるとちょっとヒロインの品に欠けるところが強調されてしまうかな、とも思いました。
ゲームを小物として使っているのはいいのですが、こちらのゲームの説明が略されているため、読み手を置いてきぼりにしているところが見受けられます。
ゲームがどういう世界観で、何が魅力的なのか、やりこみ要素があるのかとなどが二話目にまったく説明がなく、「どういうゲームかわからないけど、ゲームをしている」ぐらいしかわからないので、少し不親切かなと思いました。特にヒロイン達とこれで仲良くなるので、もう少しだけ説明などがほしいところです。
戦闘シーンのパートはギャラリーの台詞で何をするのか説明するなどしてストレスを与えないように配慮は良いですね。臨場感があります。
陰陽師、エリアルハンターというキャラクターの職業の名前の統一がないためこんがらがる(シノビスナイパーがいるのに陰陽師は漢字なのはバランスが悪い気はします)
そのあと基本のクラス変更を11話目で行っている。というのでゲームバランスとして、少しおかしくないかという疑問点が出てきました。
イメージとしてはアクセル・ワールド(作者:川原礫)みたいな対戦ゲームぽいものかと思ったらダンジョン? ぽいところに向かい、ギャラリーがいるというのもややイメージが不透明になってしまうところです。
せっかく魅力的な小物であり、お話のなかでも大切なツールとなっているので、もう少し説明をすることで読み手がついていきやすい、面白そうと興味をもってもらうことでここでの脱落者、ゲームシーンの苦痛緩和が出来るかと思います。
■6話~10話について
もう一人のヒロインであり、主人公の片思いの相手が登場ですが、ここでキスをしたり、頭を撫でたりといった距離感のなさはわざとなのかなぁと思いましたが、はじめに全裸のヒロインがいたため、やや印象が薄いところと、キスをするというのはなかなかに読み手としては、えっと思うところです。距離感のないがこの作品の良さですが、あまりにも唐突で、かつ主人公に対しての扱いが男性として認識ものではないと読み手のきゅんとしたものは得づらいと思いました。また二帆のキャラとかなり重なっているかんじですね。
せっかくなので、ここでは教師である立場のるヒロインならギャップ萌えで悲鳴をあげたりといった恥じらいを持たせることで、二帆との差別化とともにラッキースケベなときめきを得やすいかと思いました。
八話目に出てくる三月ちゃんは個人的に可愛いとは私は思って好感度があります。そしてさらりと主人公の過去があかされますが、ここでヒロインはイジメと勘づいている(幼馴染として当たり前) 主人公はつっぱねているシーン、男の子としては必死の強がりなんだというのも読み手にはぐっときます。
ここらへんのシュチュの扱いはとてもうまいと思いました。
また非常識なヒロインにたいしてママからの斜め上のつっこみなどもくすっと笑えて面白いですね。
■11話~15話について
ここでゲームパート。
ゲームパートは面白いと思うが、やや描写に欠けるため、置いていかれた感を覚えました。
14話でようやく主人公の想いが告白されるシーン。いいと思います。漫画と自分の気持ちを重ねているところと、伏線をきっちりとここで回収しているのはうまいと思います。
15話のインタビュー記事の三月ちゃんがよりかかって一緒の雑誌を読むところとか、私は可愛いし、きゅんとしました。
ただこちらの話はヒロインの大切な気持ちを表している部分なのに、雑誌というヒロイン自身がいっていないところで少し弱いと感じられました。
ただインタビュー記事の大人なところが普段の明るい雰囲気と違い、差があってギャップ萌えとして掴みはあると思います。
個人的に家族のスマホでのやりとりで、ママの「全裸待機はだめ」といったところのネット用語のつっこみややりとりは面白いし、三月がゲームに参戦していく様子などもいいと思いました。
ラブコメとしてはとても面白いものですが、上に書いたところのヒロインの差別化がやや弱い、文章の荒さをもう少し整えることと、大切な小道具であるゲームの説明を増やすことで読み手が脱落しづらくなるかとは思います。
あと、タイトルについて【親ガチャ再抽選で~】とあって、ゲームのガチャ要素が内容にかかわるのかな、と思うとそうでもないので、やや肩透かしをくらいます。せっかく内容なので、タイトルももう少しわかりやすく、内容に沿うようにすることで読み手を捕まえやすいと思います。
タイトル・私はセックスがしたい 私は眠りたい 私は
作者・ハルハル(春a裏)様
作品ジャンル・純文学
作品アドレス・
作品のあらすじ
美味しいもの大好き! (なろうの紹介文より)
キーワード・人外、輪廻転生、食べ物(なろうのキーワードから一部引用しております)
あまり純文学・ホラー系統は読まないため、こちらの批評また推察については間違いがあるかと思いますが、このような読み方もあるというように寛容にお受け取りください。
■文章と内容について
・一人称による語り口調
・長さ・短編
文章については、書き慣れていらっしゃるため、読みやすかったです。
純文学的であるが、改行をいれて読みやすさを重視して、ストレートな軽い文体による読み手へとの圧迫感を与える印象を受けました。
物語を淡々とさせるためなども含めて意図してるのかな、と思います。とても素晴らしいと思います。
淡々と【わたし】が山に登り、過去を思い出す。という回想手法としては文章のくせをあくまで削いでいるため、誰でも入りやすい。
かわりに強烈な自殺・レイプといったワードが出てくるので、文章に感情があまり感じられないため強烈なインパクトさがある。
ただ描写がかなり削がれているため、少し「ん?」という印象も覚えました。
わたしは家に帰らず、どこかに立ち寄ったのか。それとも家に帰ったのか。その行動は自暴自棄的な感覚なのか、それとも何も感じなくなっての本能的なものなのか。
山に行く、というのも唐突さを少しだけ感じましたが、その前に違法サイトうんねんのくだりがあるので、そこから連想的に思ったのか。
という行動の描写が少ないため、脳内でこうではないのか、というイメージしながら読みました。
純文学なので、そういうところには意味がないとして削って読み手にイメージさせる意図か、短編として構成するために無駄と思えるところを出来るだけ削いだのかを私の解読力不足のため、判断出来ませんでしたが、短い中にいろんな読み手の想像力をくすぐるところがあって良いと思いました。
私の体は一部欠損しているが、どうやって元通りになって戻ったのか。
内臓まで食べたところまで書かれているため、この体についてはほぼ死亡しているのではないのか。
という点で気になるところはあります。
キーワードが転生とあるので、私になったというよりも、死ぬ瞬間に魂を入れ替えて自由になった山だったものが人になって転生したのかな、というややこしいことも考えました。
が、ラストの【私だったもの、そして貴方になったもの】というのも含めて、入れ替わりの示唆しているので、その点含めて読み手にとてもわかりやすく、丁寧に書かれているとは思いまし、その語らないところが美徳として作品を成立させているのはさすがだと思います。
こちらの作品はこのオチを書くために書かれたものかと思いました。ネタありきりで、こちらの執筆なさったのかなと推察させていただきましたが、他の方への感想を確認すると、蛇と私のシーンを書きたいために書いたというので、そこからオチとストーリーを構成したとしたらとてもうまく書きたいシーンを印象づけているな、と感服しました。
冒頭の食べること、性的欲求(はじめの過去の回想のなかの行動)を感じないことで心が死んでしまった表現からの恐怖感の欠落ゆえの淡々としている文章による、わたし の欠落さの表現も良く出来ていると思います。
>オーガズムを超えた先、肉が喜べば後に残されるのは脳みその悲しみだけだった。(作品より引用)
というように主人公は感情を客観視しているので、「私」というものにたいして「肉体の反応と感じ方(悲しい、空しいも肉体による反応)」については分けているのかと思います。
ただここで「悲しみ」という感情表現がしているため、【わたしは悲しいから自殺するのかな】というよう初めて読んだときは思いました。
山は眠ることなどはないが、味覚はあるというのも人らしさがあるかと思います。
中盤の主人公と山のやりとりでいろいろと出来ないのに欲求があり、味覚があることが主人公との差を生み出すこともそうですが、どちらかというとラストのオチ(ネタ)として使用するためかと思いました。
なので山とわたしの差については(特にわたしについては)婉曲表現を意識してされているので読み手が「こうではないかと想像して怖がる余地」は残されているのが面白いですね。
想像力の怪物をよく理解して、書かれていらっしゃる。そのため、はじめて読むとき、読み手に不可解さ(この場合は、怖気や嫌悪感)を与えることができるので狙いなど含めてうまく作られていると思います。
タイトル・竜になったニート
作者・叶川史様
作品アドレスhttps://kakuyomu.jp/works/16816700428914862499(カクヨム連載中)
現在11話まで 拝見しました
■作品のあらすじ
三八歳にして親のすねをかじり続ける引きこもりニート、辰巳榛真が異世界で転生したのは、最強の生物と恐れられるドラゴンだった。
そんなハルマは、森で倒れているエルフの少女と出会い、共にすごすことになる。
(カクヨムの紹介文より引用)
ジャンル・異世界転生 コメディ
■文章の良い点
文章は読みやすく、想像をかきたてるように細心の注意を払い描写をしているように見受けられます。
丁寧に、きっちりと読み手を意識して書いている良い文章だと思います。
お話を読み手にストレスがないようにどんどんすすめているので、さくさくと読めます。
ときどきアニメ(読み手を十代から三十代のアニメ・なろう好きを意識して)的なやりとりや進め方をして読み手につっこみをさせながら読ませることで飽きさせない手法もうまいと思いました。
※主に二話目のラストのところなど含めて、読み手がつっこみをしてくすっと笑えるように心がけている。コメディとしてとにかく明るく、読み手もその作品の世界に参加できるような作りをしている。
くっころや同人といった私たちのわかる描写があるので、ある程度の年齢層は読みやすく、笑いのツボにはいりやすいと思います。
■気になった点
わざとなのか改行による短い文章が極端に少ない。
一つのまとまりで一気に説明と展開を進めている印象。他のなろうやカクヨムではコメディテンポの作品はもう少し改行が多いように思うが、それをあえてしていないのか、書き手の狙いなのかが私にはわかりませんでしたが、もう少しいれてよいかと、テンポとしては軽快さが増して読みやすくなのではないかと思いました。
ここは好みもあると思いますが、コメディものでしたら笑いの掴みのシーンはもっと短い文章でどんどん読ませるほうが読み手はリズムがいいかしもれません。
具体的に少し説明文が長い、もう少しスピードがほしいと思ったのが第七話~レッツ☆変身魔法!~ のところがやや今までよりもテンポとして説明文が長くなってしまったところがある。第八話とともに面白く笑えるところなので気になりました。
ただ七話から八話の精神戦闘(イメージの自分とイケメン)については、作品中にどうしてそんなことになったのかの説明がない。
ここでホワイトさんに「イメージによる精神世界の自分とのうんちゃら(なんかそれっぽいこと)」とかさせておいたほうが前置きと伏線として読み手にはわかりやすかったかと思います。
また変換についても少しだけ気にかかりました。
一話のところで 隠ぺい とわざと読みやすくしているが、三話のところで塒という読みづらい文字を使っている。
それであれば、隠蔽もルビをふって使用しないのかと私は少し気になりました。
また、作品の雰囲気がコメディなのにたいして、漢字が多い分、かたいイメージが出来てしまうととっつきづらくなるかもしれません。
上にも書きましたが、せっかくのキャラクターのテンポの良さにたいして地の文がややかたい。スピードが少し出ていない。
せっかくなので、メリハリを意識して、短く改行を多くして勢いで読ませるところと、しっかりと読ませる所を意識して書かれればもっと読み手を引きつけられるのではないかと思いました。
ところどころ、長すぎる文章にもありました。読み手に丁寧に説明しようという心配りのために、長くなって、読むのに息継ぎがしづらいという感覚を覚えました。
■全部を三回ほど読み返して、いくつか気が付いて点と誤字の報告です
プロローグ 【もしくは】というのがかなり目につきました。少し多用しすぎかと思います。
二話目 【違和感を感じた】この場合は【違和感を覚えた】のほうがよろしいかと思います。
五話目【人間に対する性欲が亡くなって】→【人間に対する性欲が無くなって】わざとお亡くなりになったという意味かと思いましたが、そのあとのお話にも亡くなってとありました。無くなって、が正しいかと思います。ご確認ください。
八話目 【答えは簡単。ハルマ自信が】→【ハルマ自身】だと思われます。十話目にも同じ誤字がありました。
キャラクターにたいしても
・榛真
・ハルマ
一話目。漢字で紹介したあと、ハルマとカナで名前を書いてある。これには何か作者としての意図があるのかもしれませんが、私にはそこまで読み取れず、唐突に変わったという印象でした。
また作品中でも漢字、カナがときどきまざっているように見受けられました。
せっかくなので異世界に転生した雰囲気を出すためにも、一話目は漢字で名前は統一、そのあと異世界にいったあとはカナで名前を表現してあげたほうが「主人公は異世界にいるんだな」というシーン(世界が変わった)スイッチとしてはわかりやすいのではないかと思います。
■キャラクターについて
辰巳榛真…主人公。ニートでドラゴンになってしまった男。
初手での好感度が持てない。死に方にしても自業自得といえる。
物語が進めば彼のやる気のなさとだめさが愛嬌あるように思える。特にホワイトとのやりとりはなんだかんだといって世話をしてあげているのでいい人であるのだろうということ。
話のところどころに出ている黒歴史がなんとも可哀想で哀愁を誘います。
七話から八話あたりから、どこか間抜けであるところ含めて愛嬌があり、読み手はじわじわと彼に愛着を持っていけると思いました。
ドラゴンになったときの喜びから一気にニートになっていく様などはキャラクターらしさも出ている。そのらしさが嫌味たらしさがないため、可愛らしいと思える点も含めてとても丁寧に愛されるように作られていると思います。
ホワイト…自称女神様。主人公のやる気のなさにたいして強引にどんどん進めていき、元気であり、このお話のボケ的な立ち位置。我儘なところがはじめに目についたが、主人公のかけあいなどを見る限りは愛嬌があり、愛されるヒロインというよりもドタバタコメディらしい「いるよね、こういう笑い系」というところで可愛らしさもある。
その分元気で明るいため、嫌味な印象は受けない。なんだかんだいって主人公のできないところを補っている。いい相方の印象。
二人のやりとりは 第六話にさらりと書いていますが、そのなにげない日常は萌えかと思います。
特に私はお昼寝するホワイトがいる、という説明文には可愛らしい、ほっこりした気持ちになりましたし、こういうのいいねって思いました。
■気になった点
主にやる気がない引きこもりの主人公を出すためにホワイトがひたすらにひっぱらないといけない立ち位置なので、ホワイトが我儘・強引なところは必要なため、どうしてもその分、読み手に嫌われる立ち位置でもあります。
お話の展開として仕方ないとはいえ、唐突に一緒に住み始めたりするところも、ただ女神と自称しているところなど考えるとミステリアスなとこもあるので何か意図があるのかなという印象
六話からかなり親しくなっているが、読み手としては「いきなり親しくなってないか?」というところもあったとは思います。
タイトルにもあるようにニートである榛真が異世界に転生してドラゴンになっているのが本作なので、六話からは一気にホワイトの世話をやいてニートらしさが消えているところはあるかと思います。
またドラゴンである主人公がどれくらいの大きさなのかをはっきりと記されていないように思います。(一話にはなかったです)
そうすると、ホワイトと主人公の身長差はどうなっているのかなという疑問点
あとドラゴンはこの世界の共通語を話しているのか(ホワイトとは会話が成立しているが、その点はどうなっているのだろうかという疑問はありました)
■ストーリーについて
あらすじにあるようなコメディタッチな作品としては大変面白いし、誰でも読める雰囲気が作られていて手にとりやすい。
また、よいしょよいしょのところで主人公たちの知らないところで物語が動いているところなども、うまく伏線を貼っていると思いました。
ただ、金貨百枚って、地上最強の生き物に対しては高いのか安いのかで読みながら首をひねりました。
タイトルはそのまま「竜になったニート」だが、かなりストレートなので捻りが少しほしい。
理由としては、インパクトに欠ける。
内容の透明化が出来ない。(なろうの長文タイトルは、内容を読み手にさっさとわかりやすい透明化と見た瞬間の内容のビジュアル的な意味合いもあるため)
また、あらすじとタイトルからこのお話がどこへと向かっているのかが読みとれない。
面白いが、最終的に主人公はどこにいくのか、目的を作り、この世界を旅するのか、そこの落としどころはどうするのか。
今のところ、目標、目的が明白化していないため、どこに行くのかわからないため読み続けるのに若干の不安が生じる。
■総合評価
お話として完成度は高く、面白く、読みやすい。「くすっ」と笑えるところがよいしょよいしょに作られている。
主人公がニートなので、二話目で早々にお話が打ち切りになりそうになったり、ヒロインとのかけあいなど含めて、とても明るい雰囲気でお話が進むので読みやすく、わかりやすく、面白いと思います。