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凪る嵐に光明を 読んだ

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凪る嵐に光明を 読んだ

タイトル・凪る嵐に光明を-

作者・雪風風兎

作品アドレス・https://ncode.syosetu.com/n0036fx/(なろう掲載)

ジャンル・異世界 地獄

■あらすじ

目が覚めると、そこは地獄!?

主人公、火野 凪(ひの なぎ)は青春真っ只中の女子高校生である。

そんな凪は気がつくと洞窟にいて記憶を探るが親友と下校していたとこまでしか思い出せない……。

そんな時に烏の妖怪、飛沫(しぶき)と出会いここが八大地獄だと知らされる。

(なろうの紹介文より引用)

 

凪編 第壱幕 八大地獄へいらっしゃい まで読んでの批評とになります。

 

 

■文章・世界観などについて

文章にスピードがあるため、十話まではさくさくと読めました。

展開も早いので、そこまで退屈することもなく、といって「しんどい」というくらい急展開でもなく、あっさりと読むことができました。

世界観が地獄ということで、なかなか斬新なところということもあり、なろうではなかなかみたいタイプで目をひきます。

とはいえ完全な異世界といえばそうでもなく、私たちの馴染みの地獄(馴染みというとあれですが)イメージはしやすく、世界観に入りやすいので難はなかったのかと思います。

 

またキャラクターについても凪が明るい子なので、くよくよしたところもないため、地獄にいっても物おじしないので読み手としては好感が持ちやすかったです。

 

作風としてはアニメの展開を意識されているのかな、というかんじでかなりさくっとしたところがあるので一話分にアニメを見る要領で作品を読むことができました。

 

■気になった点

文章は読みやすいですが、少しわかりづらい表現が目につきました。

たとえば

 

水たまりにつゆが一滴、周りに響き渡りそれと同じような音がそこら一帯から聞こえてくる。(01 見覚えのない洞窟より引用)

 

はじめにこの文章を見たとき、意味を理解するために私は二度、三度ほど読み返しました。表現としては幻想的な、出だしとして力をいれて書かれたことははっきりとわかります。が、申し訳ないのですが、理解しづらいです。

理由として一文にかなり量の情報をいれてしまっている、ということです。あと水たまりに落ちる露という文のあと周りに~というようにカメラワークが一気に広がったあと、また音という小さなところに戻ってきてしまい、何を言いたいのかが読み手に少し伝わりづらくなっているのだと思います。

文章としては簡潔に情報をまとめたほうが読みやすいかと思います。書き出しの一文が読みづらいのは即バックされてしまう恐れがあるので、特に注意が必要かと思います。

 

あとこちらの書き出しでヒロインの一人称だったのが、ちょっと時間の遡った現代では唐突に一文だけヒロインの一人称から三人称にかわっているところがありました。

かなりいきなりのことと、そしてそのあとまた一人称に戻っているので読み手は混乱をするかと思います。

 ネット小説ではよくあるらしいですが、せめて一人称と三人称を変えるときはページ変更、その前にワンクッションなどを置くといった配慮が必要かと思います。

 

 ヒロインについては可愛く、明るい反面、この異常事態にたいしてあっさりと受け入れすぎている(恐怖や葛藤が見られない)のが読み手としては逆に不安になりました。それだと何か悪いことが起こったり、騙されたりするんじゃないかという心配です。

 出会った飛沫はいい人ならぬ妖でしたが。

 この飛沫にしても、彼はとても優しいですが、いつの間に、そんなに仲良くなったんだろうというところと、あっさりと受け入れすぎているところもある、というのもありました。その点は彼の人格・設定された部分などがあるのかもしれませんが、はじめの地点ではそこまでは読み取れませんでした。

 

 また、わりとあっさりと閻魔様に面会できましたが、たぶん普通はなにかしらの手続きとかいろいろといると思われるので、その点などは描写をわざと省いたのかな、と思います。

 たぶん、ここらへんのがないのは作者が書きたいシーンを優先してアニメのカットみたいにさくさくと進めているのかなと思います。

 ただそうすることでその世界観が伝わりづらい、ようは薄くなってしまうこともあるので注意が必要かと思います。

 

■まとめ

展開の早さは読み手にストレスを与えず、さくさくと読みたい人にはとても面白い。

戦闘のところでもかっこよさなど含めてあるので、読み手はひっぱられる。作品の舞台などは斬新で面白いと思います。アニメみたいな展開の早さを意識されているのもよいかと思います。
個人的に私は児童書の読みやすさを覚えました。

 

その分、世界観の説明がやや足りていない、読み手に伝わり切っていないところがあるというのは確かです。

ヒロインの一人称視点なので仕方ないところもありますが、あまりにも見え過ぎない世界観と進みが早すぎる展開では少しご都合主義さが薄っすらと見えますので、もう少し、ヒロインからの問いかけかキャラクターたちに説明をさせて「こういうもの」というものを読み手に伝えるとさらに読みやすい・わかりやすいと思います。

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